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『令和8年2月の土曜相談日』のお知らせ

2026-01-20

弁護士法人結の杜総合法律事務所では、原則として毎月2回、土曜日も法律相談を受け付けております(完全予約制)。土曜相談をご希望の方は、直近の営業日までに、お電話またはお問い合わせフォームからお申し込みください【新規のお客様は初回1時間無料

なお、令和7年12月より土曜相談日を月2回に変更させていただきます。皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

令和8年2月の相談日は次の通りです。

① 2月14日(土)(担当弁護士:三塚)

② 2月28日(土)(担当弁護士:髙橋)

お時間については、ご予約時にご希望をお伺いして決めさせていただきます。

相談場所は、原則として五橋本店となります。

(なお、ご予約状況によってはご希望に添えない場合もございますので、予めご了承ください。)

また、当事務所では、直接面談形式の法律相談に加え、「zoom」アプリを利用したテレビ電話形式での法律相談も行っております。こちらもぜひご活用ください(詳しくはこちら)。

皆様のご予約をお待ちしております。

コラム「相続税対策|暦年課税制度と配偶者控除特例を活用した生前贈与の実務ポイント」

2026-01-16

1 はじめに|「暦年贈与」と「配偶者控除」を正しく使えば相続税は大きく変わる

相続税対策として、生前贈与を検討される方は非常に多くいらっしゃいます。

なかでも代表的な制度が『暦年課税制度(年間110万円の基礎控除)』と、『贈与税の配偶者控除特例(最大2,000万円)』です。

もっとも、

  • 贈与の方法を誤ると思わぬ贈与税・相続税が課税される

  • 令和6年以降は生前贈与加算が「7年」に延長され、従来の感覚で対策すると失敗する

といった落とし穴も存在します。

本コラムでは、相続税を合法的に抑えるために知っておくべき暦年課税と配偶者控除特例のポイントを、法令・実務の両面から分かりやすく解説します。


2 暦年課税制度とは|毎年110万円まで非課税となる生前贈与

⑴ 暦年課税制度の基本

暦年課税制度とは、『1月1日から12月31日までの1年間に受けた贈与額について、110万円まで非課税(基礎控除)』となる制度です。

この制度を活用し、毎年計画的に贈与を行うことで、

➡ 将来の相続財産を減らし

➡ 結果として相続税の負担を軽減

することが可能です。


⑵ 一般税率と特例税率(直系尊属からの贈与)

暦年贈与の税率には、以下の2種類があります。

  • 一般贈与財産:配偶者・兄弟姉妹・子などからの贈与

  • 特例贈与財産:直系尊属(父母・祖父母)から、18歳以上の子・孫への贈与

特例贈与財産に該当する場合は、税率が緩和された特例税率が適用されます。


⑶ 暦年贈与の税額計算方法(概要)

贈与税額は、次の計算式で求めます。

贈与税額 =(贈与額 − 基礎控除110万円)× 税率 − 控除額

一般贈与財産と特例贈与財産が混在する場合は、法令に基づき按分計算を行う必要があります(措置法・通達)。

👉 税率表の正確な適用や有利不利の判断は専門的判断が不可欠です。


3 【重要】令和6年改正|生前贈与加算が「3年→7年」に延長

令和6年1月1日以後の贈与から、相続開始前7年以内の贈与が相続税に加算される制度に変更されました。

ただし、

  • 延長された4年間分については合計100万円まで非加算

  • 贈与の種類によっては加算対象外となる特例も存在

暦年贈与は「早め」「計画的」がこれまで以上に重要となっています。


4 配偶者控除特例|居住用不動産等の贈与は最大2,000万円まで非課税

⑴ 配偶者控除特例とは

婚姻期間が20年以上の夫婦間で、

  • 居住用不動産

  • 居住用不動産を取得するための金銭

を贈与した場合、基礎控除110万円とは別に、最大2,000万円まで贈与税が非課税となる制度です(相続税法21条の6)。


⑵ 適用要件(チェックポイント)

以下すべてを満たす必要があります。

  • 婚姻期間20年以上

  • 国内の居住用不動産等であること

  • 翌年3月15日までに居住・取得

  • 過去に同一配偶者から配偶者控除の適用を受けていないこと

形式的要件を欠くと特例は適用不可となります。


⑶ 相続開始前7年以内でも「持ち戻し不要」

配偶者控除特例を適用した居住用不動産の贈与は、相続開始前7年以内であっても相続税に加算されません。

そのため、

  • 相続税対策

  • 配偶者の生活保障

の両面から、非常に有効な生前対策といえます。


5 相続開始年の贈与と「特定贈与財産」

相続開始年に行われた贈与は、原則として相続税の課税対象となります。

しかし、

  • 婚姻期間20年以上

  • 配偶者控除未使用

  • 居住用不動産の贈与

という要件を満たす場合、「特定贈与財産」として生前贈与加算の対象外となります。

👉 相続税申告・贈与税申告の双方が必要となるため、専門家の関与が必須です。


6 遺産分割との関係|配偶者への贈与は「特別受益の持ち戻し免除」が推定

民法改正により、婚姻期間20年以上の配偶者に対する居住用不動産の贈与・遺贈は、特別受益の持ち戻し免除の意思表示があったものと推定されます(民法903条4項)。

➡ 相続人間の紛争予防という観点でも重要な制度です。


7 相続税対策は「法務×税務」の同時検討が不可欠

生前贈与や相続税対策は、

  • 税務(贈与税・相続税)

  • 民法(遺産分割・特別受益)

  • 実務(名義・資金管理)
    が複雑に絡み合います。

一部だけを見た対策は、後に大きなトラブルを招く可能性があります。


8 【結の杜総合法律事務所の強み】弁護士×税理士によるワンストップ相続対策

結の杜総合法律事務所では、税理士法人を併設し、弁護士・税理士である代表・髙橋が直接対応しております。

  • 相続税対策

  • 生前贈与の設計

  • 遺産分割・遺留分対応

  • 相続税申告

まで、一貫したワンストップ対応が可能です。

東北地区では数少ない体制で、実務に即したご提案を行っています。


9 まずは無料相談をご利用ください

制度を正しく使えば、相続税は大きく変わります

一方で、誤った判断は税務否認・相続トラブルにつながります。

「この贈与は大丈夫?」

「今から何をすべき?」

とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

👉 初回相談無料・無理な勧誘は一切ありません


「お問い合わせ」はこちら

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【重要なお知らせ】原香苗弁護士退職のお知らせ

2026-01-05

平素より結の杜総合法律事務所をご利用いただき、誠にありがとうございます。

 

このたび、当事務所所属の原 香苗弁護士は、令和7年12月31日をもって当事務所を退職いたしました。

また、従前お知らせいたしました通り、同日付をもって「泉中央支店」は閉業いたしました。

 

なお、税理士法人につきましては、本店(五橋)に併設された体制で引き続き業務を行っております。

法律相談・税務相談ともに、本店にてこれまでどおり対応可能ですので、ご安心ください。

 

今後の法律相談・ご依頼につきましては、五橋本店にて承ります。

引き続き、皆様の法的課題の解決に誠心誠意取り組んでまいりますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

コラム「遺留分侵害額の算定方法とは? ― 生前贈与・遺言がある場合の具体的な計算と注意点を弁護士が解説 ―」

2025-12-19

1 はじめに|「全財産を長男に」という遺言でも、何ももらえないとは限りません

相続において、次のようなご相談は非常に多く寄せられます。

Q

「夫が『全財産を長男に相続させる』という遺言を残して亡くなりました。

相続人である私や二男には、何か請求できる権利はあるのでしょうか。

また、遺留分侵害額はどのように算定するのですか。」

A

遺言によって相続分が指定されていても、一定の相続人には「遺留分」が保障されています。

遺留分侵害額は、

①相続開始時の財産+②一定期間内の生前贈与-③債務

によって算定され、その金額に法定相続分と遺留分割合を乗じて計算します。

本コラムでは、遺留分侵害額の具体的な算定方法について、条文・判例を踏まえながら、実務上問題となりやすいポイントを中心にわかりやすく解説します。


2 遺留分侵害額の基本的な計算式

遺留分を算定するための財産の価額は、次の式で計算します(民法1043条1項)。

遺留分算定の基礎財産



① 相続開始時に被相続人が有していた積極財産



② 遺留分算定の対象となる生前贈与



③ 被相続人の債務(借金・未払金など)

この金額に、

  • 各相続人の法定相続分

  • 各相続人の遺留分割合

を掛け合わせた額が、具体的な遺留分額となります。

相続や遺言によって取得した財産がこの金額に満たない場合、不足分について遺留分侵害額請求を行うことができます。

※遺留分侵害額の算定時点は相続開始時であり、相続開始後に誰かが債務を弁済していても、原則として算定に影響はありません(最判平成8年11月26日)。


3 「相続開始時に有していた財産」とは何か

ここでいう「財産」とは、被相続人の積極財産を指します。

(1)算入されるもの

  • 不動産

  • 預貯金

  • 株式・投資信託

  • 売掛金・貸付金 など

(2)算入されないもの

  • 祭祀財産(仏壇・位牌・墓地等)(民法896条・897条)

(3)評価が難しい財産がある場合

条件付き権利や評価困難な権利については、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価によって価格を定めます(民法1043条2項)。


4 生前贈与はどこまで遺留分算定に含まれるのか

生前贈与を自由に認めてしまうと、遺留分制度が形骸化します。一方で、すべてを遡及すると取引の安全が害されます。

そのため、民法は次のようなルールを定めています(民法1044条)。

(1)原則

  • 相続開始前1年以内の贈与

     → 原則としてすべて算入

  • 1年以上前の贈与

     → 贈与者・受贈者双方が「遺留分権利者に損害を加えることを知っていた場合」のみ算入

(2)相続人への贈与の特則

相続人に対する贈与については、

相続開始前10年間にされた「特別受益」に該当する贈与が算入対象となります(民法1044条3項)。

(3)贈与と同視される行為

  • 無償の信託利益の供与

  • 共有持分の放棄

  • 寄附行為 なども、贈与と同様に扱われます。


5 不相当な対価での売買(実質的な贈与)

時価とかけ離れた価格で行われた有償行為については、

当事者双方が遺留分権利者に損害を与えることを知っていた場合に限り、

贈与とみなされ、遺留分算定の対象となります(民法1045条2項)。


6 贈与の評価時点はいつか

  • 相続開始前1年以内の贈与

     → 贈与契約時を基準(通説・裁判例)

  • 金銭贈与

     → 相続開始時の貨幣価値に換算して評価(最判昭和51年3月18日)


7 控除される「債務」の範囲

遺留分算定において控除される債務には、以下が含まれます。

(1)含まれるもの

  • 借金・未払金

  • 租税・公租公課

  • 罰金などの公法上の債務

(2)含まれないもの

  • 相続税

  • 遺産管理費用

  • 遺言書検認申立費用 など

相続人自身が被相続人に対して有していた債権・債務についても、混同による消滅を前提とせず、相続開始時の客観的財産状態を基準に判断されます(さいたま地裁平成21年5月15日判決)。


8 「全財産を一人に相続させる」遺言がある場合の算定

相続人の一人に全財産を相続させる遺言がある場合でも、他の相続人は遺留分侵害額請求を行うことができます。

この点につき、最高裁平成21年3月24日判決は、

相続債務も含めて指定相続人が承継するのが原則としたうえで、

遺留分侵害額の算定において、

遺留分権利者の法定相続分に相当する債務額を加算することはできない

と明確に判断しています。


9 「遺留分権利者に損害を加えることを知っていた」とは?

贈与当事者に悪意や害意まで必要ではありませんが、

  • 贈与財産が残存財産を上回ること

  • 将来、財産状況に大きな変動がないこと

などを具体的に認識していたことが必要とされています(大判昭和11年6月17日)。


10 まとめ|遺留分侵害額の算定は専門的判断が不可欠です

遺留分侵害額の算定は、

  • 生前贈与の有無・時期

  • 不動産や株式の評価

  • 債務の取扱い

  • 遺言の内容

など、高度な法的判断と実務経験が不可欠です。

少しの評価の違いで、請求できる金額が大きく変わることも珍しくありません。


11 弁護士への相談のご案内

結の杜総合法律事務所では、

  • 遺留分侵害額請求が可能かどうか

  • おおよその請求額の見通し

  • 手続の流れ・期間・費用

について、弁護士が直接、丁寧にご説明しております。

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まずはお気軽にご相談ください。

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『令和8年1月の土曜相談日』のお知らせ

2025-12-16

弁護士法人結の杜総合法律事務所では、原則として毎月2回、土曜日も法律相談を受け付けております(完全予約制)。土曜相談をご希望の方は、直近の営業日までに、お電話またはお問い合わせフォームからお申し込みください【新規のお客様は初回1時間無料

なお、令和7年12月より土曜相談日を月2回に変更させていただきます。皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

令和8年1月の相談日は次の通りです。

① 1月17日(土)(担当弁護士:髙橋)

② 1月31日(土)(担当弁護士:三塚)

お時間については、ご予約時にご希望をお伺いして決めさせていただきます。

相談場所は、原則として五橋本店となります。

(なお、ご予約状況によってはご希望に添えない場合もございますので、予めご了承ください。)

また、当事務所では、直接面談形式の法律相談に加え、「zoom」アプリを利用したテレビ電話形式での法律相談も行っております。こちらもぜひご活用ください(詳しくはこちら)。

皆様のご予約をお待ちしております。

【重要なお知らせ】泉中央支店閉業のお知らせ(令和7年12月末)

2025-12-05
平素より、弁護士法人結の杜総合法律事務所をご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび、当事務所では事業再編および業務効率化の一環として、
「泉中央支店」を令和7年(2025年)12月末日をもって閉業することとなりました。
これまで泉中央支店をご利用いただいた皆様には、心より御礼申し上げます。
閉業後の業務につきましては、仙台五橋本店および東京支店にて引き続きご相談・ご依頼を承りますので、ご安心ください。
■ 閉業日
令和7年12月31日(予定)
■ 閉業後の対応について
  • 現在ご依頼中の案件は、担当弁護士がそのまま職務を遂行いたします。
  • 新規のご相談・ご依頼は、仙台五橋本店、東京支店にて通常どおり受け付けております。
  • これまで泉中央支店をご利用いただいていた方も、支店閉業後は全ての窓口でご相談いただけます。
■ お問い合わせ先
弁護士法人結の杜総合法律事務所
(仙台五橋本店)
〒980-0022 仙台市青葉区五橋一丁目1番17号 仙台ビルディング駅前館9階
TEL:022-797-0741
FAX:022-797-0641
 
当事務所では、今後もより質の高いリーガルサービスをご提供できるよう、仙台・東京の2拠点において体制強化を図ってまいります。また、仙台五橋本店には、税理士法人の支店が併設されておりますので、今後も法律分野のみならず、税務・会計分野に関するご相談につきましても、引き続きワンストップでご相談いただけます。
皆様にはご不便、ご迷惑をおかけいたしますが、職員一丸となって職務を遂行して参りますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

年末年始休業のお知らせ

2025-12-04

誠に勝手ながら、弁護士法人結の杜総合法律事務所は、以下の日程を年末年始休業とさせて頂きます。

【年末年始休業期間】 12月27日(土)~1月4日(日)

【業務開始日】  1月5日(月) ~平常どおり、営業致します。

 休業期間中のFAX、E-Mail、ホームページ専用フォームによるお問い合わせは受け付けておりますが、お問い合わせに対する回答は、1月5日(月) 以降になりますのでご了承くださいませ。 ご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承下さいますようお願い申し上げます。

コラム「遺言執行者とはどのようなことをするの?|選任が必要なケースと手続を徹底解説」

2025-11-28

1 はじめに

「遺言書があるのに遺言執行者の指定がない。相続人は遺言執行者を選任しなければならないのか?」

「家庭裁判所で遺言執行者を選任する場合、どんな手続や書類が必要なのか?」

遺言・相続のご相談では、このような質問を多く頂きます。

この記事では、遺言執行者が必要となるケース、選任手続、就任後の具体的な業務内容まで専門家が分かりやすく解説します。


2 遺言執行者はいつ必要?|選任の要否を分かりやすく解説

遺言書の内容は大きく次の3つに分かれ、内容によって「遺言執行者が必須かどうか」が異なります。

① 遺言執行者だけが執行できる事項(必ず選任が必要)

  • 推定相続人の廃除(民893)

  • 推定相続人の廃除の取消し(民894②)

  • 認知(民781②)

これらは遺言執行者がいなければ法的に効力を実現できない内容のため、遺言執行者の選任が不可欠です。

② 遺言執行者・相続人どちらでも執行できる事項(トラブル防止のため選任が望ましい)

  • 遺贈(民964)

  • 一般財団法人の設立(一般法人152②)

  • 信託の設定(信託3二)

  • 生命保険金受取人の変更

相続人間で意見が分かれたり、協力を得にくい場合は、遺言執行者を選任することで手続がスムーズになり、争いの予防につながります。

③ 遺言執行が不要な事項(選任不要)

  • 相続分の指定(民902)

  • 遺産分割方法の指定(民908)

  • 遺産分割の禁止(民908)

  • 遺言執行者の指定(民1006①)

  • 遺言の撤回 など

上記のように、内容により遺言執行者の必要性は異なります。

遺言の種類・構成を正しく判定することが重要であり、専門家に確認するメリットの大きいポイントです。


3 遺言執行者を家庭裁判所で選任する手続|必要書類・期間の目安

遺言執行者が指定されていない場合や、指定された人が就任できない事情がある場合には、家庭裁判所で選任手続を行います(民1010)。

■ 選任申立てができる人(利害関係人)

  • 相続人

  • 受遺者

  • 遺言者の債権者

  • 相続財産管理人

  • 相続財産清算人 など

■ 管轄の家庭裁判所

被相続人の最後の住所地の家庭裁判所(家事209①)。

■ 必要書類(標準的なもの)

  • 被相続人の戸籍(除籍・改製原戸籍)

  • 遺言書(写しまたは検認調書謄本)

  • 遺言執行者候補者の住民票等

  • 利害関係を証する資料(戸籍等)

※遺言書が検認済の場合、家庭裁判所に記録が残っていれば一部省略が可能。

■ どんな場合に裁判所は選任する?

  • 遺言内容に「遺言執行者必須事項」が含まれる

  • 相続人間の対立があり、遺言の内容が実現できない

  • 相続人の協力が得られない

  • 相続財産が多岐にわたり管理が複雑

遺贈が絡む案件や相続人が複数いるケースでは、家庭裁判所での選任は非常に一般的です。


4 遺言執行者の具体的な業務内容(時系列で理解)

遺言執行者は、遺言内容を実現するために幅広い権限と義務を持ちます(民1012)。

(1)遺言書の検認手続(必要な場合)

自筆証書遺言の場合、家庭裁判所で「検認」を行います(民1004)。

検認前に開封してしまうと過料の対象となるため注意が必要です。

※公正証書遺言・法務局保管の自筆証書遺言は検認不要。

(2)遺言書の正本・謄本の取得(公正証書遺言の場合)

相続手続で必要となるため、公証役場で請求して取得します。

(3)遺言書情報証明書の取得(自筆証書遺言・法務局保管)

(4)遺言の有効性の確認(方式・遺言能力・内容)

方式違背や遺言能力の欠如が疑われる場合、無効確認訴訟が検討されます。

(5)相続人・受遺者の調査・通知(民1007)

出生から死亡までの戸籍を取り寄せて相続人を確定し、遺言内容を通知します。

受遺者に対しては遺贈の受諾の意思確認も必要です。

(6)財産目録の作成・交付(民1011)

不動産・預貯金・株式・保険等を調査し、相続財産を目録にまとめ相続人へ交付。

(7)遺言の実現(執行)

  • 不動産の名義変更

  • 銀行口座の払い戻し

  • 遺贈財産の引渡し

  • 廃除手続 等

    遺言執行者は「善良な管理者の注意義務」を負いながら業務を行います。

(8)遺言執行終了の通知

執行が完了したら相続人等に終了を通知します(民1020)。

(9)報酬・費用の精算

遺言に記載がある場合はその通り。

ない場合は相続人との協議、合意できなければ家庭裁判所が決定します。


5 まとめ|遺言執行者の選任は専門家に相談することで安心・確実に進められます

遺言執行者は、

  • 遺言書の確認

  • 相続人の調査

  • 名義変更

  • 遺贈手続

  • 財産管理

    など、法律知識と実務経験が必要な場面が多く、専門性の高い業務です。

特に、

  • 相続人間の対立がある

  • 不動産・預貯金・株式等の財産が複雑

  • 遺贈がある

  • 廃除や認知など法律行為を含む

    といったケースでは、専門家が遺言執行者になることでスムーズに手続が進みます。


6 当事務所が選ばれる理由|弁護士×税理士によるワンストップ相続サービス

弁護士法人結の杜総合法律事務所では、

弁護士・税理士である代表髙橋が、法律と相続税の両面からサポートいたします。

  • 相続・遺言・遺産分割に強い弁護士が対応

  • 税理士法人を併設(東北地方で唯一の運営形態)

  • 相続税申告までワンストップ対応

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遺言執行だけでなく、遺産分割・相続税申告・財産調査まで一括対応が可能です。

まずはお気軽にご相談ください。

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『令和7年12月の土曜相談日』のお知らせ

2025-11-19

弁護士法人結の杜総合法律事務所では、原則として毎月2回、土曜日も法律相談を受け付けております(完全予約制)。土曜相談をご希望の方は、直近の営業日までに、お電話またはお問い合わせフォームからお申し込みください【新規のお客様は初回1時間無料

なお、令和7年12月より土曜相談日を月2回に変更させていただきます。皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

令和7年12月の相談日は次の通りです。

① 12月13日(土)(担当弁護士:三塚)

② 12月20日(土)(担当弁護士:高橋)

お時間については、ご予約時にご希望をお伺いして決めさせていただきます。

相談場所は、原則として五橋本店となります。

(なお、ご予約状況によってはご希望に添えない場合もございますので、予めご了承ください。)

また、当事務所では、直接面談形式の法律相談に加え、「zoom」アプリを利用したテレビ電話形式での法律相談も行っております。こちらもぜひご活用ください(詳しくはこちら)。

皆様のご予約をお待ちしております。

コラム「遺言の撤回・取消しはできるのか?|仙台・宮城の弁護士が詳しく解説」

2025-10-31

1 はじめに:遺言は一度作成したら変更できないのか?

「一度作った遺言は、もう二度と取り消せないのでは?」

「公正証書遺言を破り捨てたら撤回になるの?」

このような疑問を持つ方は多くいらっしゃいます。

しかし、遺言は遺言者の最終意思を尊重する制度であり、生前であればいつでも撤回・変更することが可能です。

ただし、撤回や取消しには一定の法的要件や注意点があります。

今回は、仙台・宮城エリアで多数の相続案件を扱う結の杜総合法律事務所が、遺言の撤回・取消しについてわかりやすく解説します。


2 遺言の撤回はいつでも可能(民法1022条)

遺言は、遺言者が亡くなって初めて効力を発生します。

したがって、遺言者は生前であればいつでも自由に撤回・変更が可能です(民法1022条)。

この「撤回」は、遺言の効力が発生する前に、遺言内容を無効にする手続きを指します。

つまり、「新しい遺言を書いて古い内容を取り消す」などの方法で行うことができます。


3 遺言書を破棄した場合の扱い(法定撤回)

遺言の撤回は通常、遺言の方式に従って行いますが、民法は例外的に「法定撤回」として、以下のような場合には自動的に撤回されたものとみなすと定めています。

(1)法定撤回の主なパターン

  1. 後の遺言が前の遺言と抵触するとき(民法1023条1項)

  2. 遺言後に、内容と抵触する生前処分を行ったとき(民法1023条2項)

  3. 遺言者が故意に遺言書を破棄したとき(民法1024条前段)

  4. 遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したとき(民法1024条後段)

(2)「破棄」とはどんな行為か

破棄とは、遺言書を焼却・切断・判読不能にするような物理的行為を指します。

ただし、文字が多少残っていても、「全体に赤線を引く」など内容を完全に無効化する意思が明確な場合は撤回とみなされます(最高裁平成27年11月20日判決)。

(3)撤回が成立するための条件

破棄による撤回が成立するには、遺言者の故意(撤回の意思)が必要です。

他人が誤って破棄した場合や、偶然破損しただけでは撤回にはなりません。


4 公正証書遺言を破棄した場合は撤回になるのか?

公正証書遺言の原本は公証役場に保管され、遺言者が破棄することはできません。

では、遺言者が手元の正本(写し)を破棄した場合に撤回とみなされるのかが問題になります。

この点について判例はありませんが、通説では次のように解されています。

  • 原本は公証役場にあるため、正本を破棄しても遺言の撤回とはならない。

  • 一方で、「正本を破棄する行為をもって撤回の意思表示とみなすべき」とする学説も存在。

したがって、公正証書遺言を撤回したい場合は、必ず新たな遺言を作成することが安全です。


5 錯誤・詐欺・強迫による遺言の取消し

(1)取消しが認められる場合

遺言も法律行為の一種です。

そのため、錯誤(思い違い)・詐欺・脅迫によって作成された遺言は、民法95条・96条により取り消すことができます。

取消しが認められると、遺言は遡って無効となります(民法121条)。

(2)取消権を行使できる人

  • 遺言者本人(生前に意思能力がある場合)※ただし、否定説もあり。

  • 相続人(遺言者死亡後に取消権を相続)

ただし、詐欺や脅迫を行った相続人は民法891条4号の相続欠格事由に該当するため、取消権を行使することはできません。

(3)取消しの方法

取消しの手続は特に定められていませんが、実務上は次のような方法が考えられます。

  • 他の相続人が連名で、錯誤・詐欺・強迫により無効である旨を通知

  • 「遺言無効確認の訴え」を家庭裁判所に提起する(最判昭47・2・15)


6 まとめ:遺言の撤回・取消しは専門家への相談が重要

遺言の撤回や取消しは、法的要件や証拠関係が複雑で、相続トラブルに発展するリスクが非常に高い分野です。

特に、公正証書遺言や錯誤・詐欺・強迫が関係する場合には、早期に弁護士へ相談することが重要です。


7 結の杜総合法律事務所のご案内(仙台・宮城の遺言・相続専門チーム)

結の杜総合法律事務所は、税理士法人を併設し、弁護士・税理士である髙橋和聖が代表を務めています。

東北エリアで、弁護士法人と税理士法人を一体運営している事務所はほとんどなく、

法律・税務・会計をワンストップでサポートできる体制が整っています。

ご相談いただける内容

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