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コラム「相続人の一人と連絡が取れない場合はどうする?遺産分割の進め方を弁護士が解説」

2026-06-05

こんなお悩みはありませんか?

□ 相続人の一人と何年も連絡を取っていない

□ 相続人の住所や連絡先が分からない

□ 遺産分割協議をしたいが返事が来ない

□ 相続人が行方不明になっている

□ 不動産の名義変更や預貯金の解約が進まない

このようなお悩みをお持ちの方は少なくありません。

相続手続では、原則として相続人全員が関与する必要があります。そのため、相続人の一人と連絡が取れない場合には、適切な対応を取らなければ遺産分割が進まなくなってしまいます。

今回は、相続人の一人と連絡が取れない場合の対処法について、弁護士が分かりやすく解説します。

1 相続人の一人と連絡が取れないと遺産分割はできない?

遺産分割協議は、相続人全員で行う必要があります。

そのため、相続人の一人と連絡が取れないからといって、その人を除外して遺産分割協議を行うことは原則としてできません。

仮に相続人全員が参加していない遺産分割協議書を作成した場合、その協議は無効となる可能性があります。

まずは、所在を確認するための調査を行うことが必要です。

2 まずは相続人の住所や所在を調査する

(1)戸籍の附票を取得する

相続人の住所が分からない場合には、戸籍の附票を取得することで現在又は過去の住所を確認できる場合があります。

戸籍の附票には住所の履歴が記載されているため、転居先を追跡できることがあります。

(2)住民票を取得する

相続手続に必要な範囲で住民票を取得できる場合があります。

住民票により現在の住所が判明することも少なくありません。

(3)弁護士へ相談する

個人で調査しても所在が分からない場合には、弁護士へ相談することをお勧めします。

事案によっては、調査方法や家庭裁判所の手続を早期に検討した方がよい場合があります。

3 住所は分かったが返事が来ない場合

住所は判明しているものの、

  • 手紙を送っても返事がない
  • 電話に出ない
  • 遺産分割の話を避けている

というケースもあります。

このような場合には、内容証明郵便などにより正式に協議への参加を求めることがあります。

それでも話し合いが進まない場合には、家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立てることになります。

4 遺産分割調停とは

遺産分割調停とは、家庭裁判所で行う話し合いの手続です。

調停委員が間に入り、

  • 相続人の範囲
  • 相続財産の内容
  • 不動産の分け方
  • 特別受益や寄与分

などについて協議を進めます。

相続人同士で直接話し合うことが難しい場合でも、調停によって解決できるケースは少なくありません。

5 相続人の所在が全く分からない場合

(1)不在者財産管理人の選任

相続人の住所や居所が全く分からない場合には、家庭裁判所に対して不在者財産管理人の選任を申し立てることができます。

不在者財産管理人は、行方不明者に代わって法律行為を行う人です。

家庭裁判所の許可を得ることで、遺産分割を進められる場合があります。

(2)失踪宣告

長期間にわたり生死不明の状態が続いている場合には、失踪宣告を申し立てることができる場合があります。

もっとも、実際には不在者財産管理人制度によって解決するケースも多くあります。

【相談事例】20年以上連絡を取っていない兄が相続人だったケース

父親が亡くなり、相続人は長男Aさんと次男Bさんの2人でした。

しかし、Bさんは20年以上前に実家を離れて以降、家族との交流がなく、住所も連絡先も分からない状態でした。

Aさんは相続した不動産の名義変更をしたいと考えていましたが、相続人全員の参加が必要であるため手続を進めることができませんでした。

そこで戸籍の附票などを調査したところ、Bさんの住所が判明し、弁護士を通じて連絡を取ることができました。

結果として遺産分割協議が成立し、不動産の相続登記や預貯金の解約を無事に行うことができました。

このように、長年連絡を取っていない相続人であっても、適切な手続によって解決できるケースがあります。

6 放置するとどのような問題がある?

相続人と連絡が取れない状態を放置すると、

  • 相続登記ができない
  • 預貯金を解約できない
  • 不動産を売却できない
  • 相続人が死亡してさらに権利関係が複雑になる

などの問題が生じる可能性があります。

特に相続登記の義務化以降は、早めの対応が重要になっています。

よくあるご質問(Q&A)

Q1 相続人の一人と10年以上連絡が取れていません。遺産分割はできますか?

できます。ただし、その相続人を除外して手続を進めることはできません。所在調査や不在者財産管理人の選任などを検討する必要があります。

Q2 相続人が遺産分割協議に応じてくれません。どうすればよいですか?

内容証明郵便による通知や、家庭裁判所への遺産分割調停申立てを検討します。

Q3 相続人が海外に住んでいる場合も参加が必要ですか?

必要です。もっとも、郵送や署名証明制度を利用して手続を進められる場合があります。

Q4 相続人が認知症の場合はどうなりますか?

判断能力の程度によっては成年後見人等の選任が必要になることがあります。

7 まとめ

相続人の一人と連絡が取れない場合であっても、その相続人を除外して遺産分割を行うことはできません。

まずは所在調査を行い、必要に応じて遺産分割調停や不在者財産管理人選任申立てなどの法的手続を利用することになります。

相続人の所在不明の問題は、時間が経つほど解決が難しくなることがあります。

相続手続が進まずお困りの場合には、早めに弁護士へ相談することをお勧めします。

宮城県・仙台市で相続人との連絡が取れない相続問題にお困りの方へ

弁護士法人結の杜総合法律事務所では、遺産分割協議、遺産分割調停、相続人調査、不在者財産管理人選任申立てなど、相続に関するご相談を幅広く取り扱っております。

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このようなお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

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『令和8年6月の土曜相談日』のお知らせ

2026-05-21

弁護士法人結の杜総合法律事務所では、原則として毎月2回、土曜日も法律相談を受け付けております(完全予約制)。土曜相談をご希望の方は、直近の営業日までに、お電話またはお問い合わせフォームからお申し込みください【新規のお客様は初回1時間無料

令和8年6月の相談日は次の通りです。

① 6月13日(土)(担当弁護士:三塚)

② 6月27日(土)(担当弁護士:髙橋)

お時間については、ご予約時にご希望をお伺いして決めさせていただきます。

相談場所は、原則として五橋本店となります。

(なお、ご予約状況によってはご希望に添えない場合もございますので、予めご了承ください。)

また、当事務所では、直接面談形式の法律相談に加え、「zoom」アプリを利用したテレビ電話形式での法律相談も行っております。こちらもぜひご活用ください(詳しくはこちら)。

皆様のご予約をお待ちしております。

コラム「持戻しの免除とは?生前贈与が相続で『持ち戻されない』ケースを弁護士が解説」

2026-05-08

1 はじめに|「生前贈与した財産は相続で差し引かれるのか?」

「親から多額の援助を受けた兄弟がいる場合、相続では不公平にならないのでしょうか。」

相続において、このような問題は非常に多く発生します。

例えば、

  • 「事業資金として長男に数千万円を援助していた」
  • 「病気の子どもの生活保障のため収益不動産を贈与していた」
  • 「長年介護をしていた配偶者に自宅を贈与していた」

など、生前に特定の相続人へ財産が渡されているケースは少なくありません。

このような場合、他の相続人から「それは特別受益だから相続時に持ち戻すべきだ」と主張されることがあります。

もっとも、被相続人が「その贈与は相続財産に含めなくてよい」という意思を有していた場合には、「持戻し免除」が認められる可能性があります。

実際の相続実務では、

  • 「持戻し免除はどのような場合に認められるのか」
  • 「口頭だけでも有効なのか」
  • 「遺留分との関係はどうなるのか」

などが大きな争点になります。

今回は、相続・遺産分割問題で非常に重要な「持戻し免除」について、弁護士が分かりやすく解説します。


2 持戻し免除とは?

⑴ 特別受益とは

相続人の一部が、生前贈与や遺贈によって特別な利益を受けていた場合、その利益を「特別受益」といいます(民法903条)。

例えば、

  • 住宅購入資金の援助
  • 開業資金の援助
  • 高額な不動産贈与
  • 多額の生前贈与

などは、特別受益に該当する可能性があります。

相続では、共同相続人間の公平を図るため、原則として、この特別受益を相続財産に「持ち戻して」具体的相続分を計算します。

これを「特別受益の持戻し」といいます。


⑵ 持戻し免除とは何か

もっとも、被相続人は、

「この贈与については、相続の際に持ち戻さなくてよい」

という意思表示をすることができます。

これが「持戻し免除」です(民法903条3項)。

持戻し免除が認められると、生前贈与された財産は遺産分割の計算上加算されず、受贈者に有利な結果となります。

そのため、相続実務では、

  • 本当に持戻し免除の意思があったのか
  • どのような事情から認定されるのか

が重要な争点になります。


3 持戻し免除はどのような方法で認められる?

⑴ 明示の意思表示

持戻し免除は、明確に意思表示されているケースがあります。

例えば、

  • 遺言書への記載
  • 贈与契約書への記載
  • 手紙
  • メール
  • LINE
  • 会話録音

などです。

相続トラブル防止の観点からは、遺言書などの書面で明示しておくことが非常に重要です。


⑵ 黙示の持戻し免除も認められる

実務上は、

「持戻しを免除する」

と明記されていないケースの方が圧倒的に多いです。

そのため、裁判では、

  • 贈与の趣旨
  • 被相続人の生活状況
  • 相続人間の関係
  • 経済状況
  • 介護状況

などから、「黙示の持戻し免除」が認定されるかが問題となります。


4 黙示の持戻し免除が認められやすいケース

⑴ 病気・障害など生活保障目的の贈与

例えば、

  • 障害のある子どもの生活保障
  • 難病で就労困難な子への援助
  • 高齢配偶者の老後保障

などの目的で贈与が行われた場合です。

このようなケースでは、

「被相続人は、特別に生活保障をしたかった」

という意思が推認されやすく、持戻し免除が認められる可能性があります。


⑵ 介護・同居への貢献に対する援助

例えば、

  • 長年介護をしていた
  • 被相続人と同居して支えていた
  • 家業を無償で手伝っていた

などの場合です。

被相続人が感謝や貢献への対価として贈与したと認められる場合、持戻し免除が問題となります。


⑶ 婚姻期間20年以上の夫婦への自宅贈与

平成30年相続法改正により、婚姻期間20年以上の夫婦間で、

  • 自宅
  • 自宅敷地

の贈与・遺贈があった場合には、

持戻し免除の意思表示があったものと推定される

という規定が新設されました(民法903条4項)。

これは、長年連れ添った配偶者の生活保障を重視した制度です。


5 裁判で重要になる証拠とは?

持戻し免除が争われる場合、以下のような資料が重要になります。

主な証拠例

  • 遺言書
  • 贈与契約書
  • 不動産資料
  • 預金通帳
  • 被相続人のメール・LINE
  • 手紙
  • 日記
  • 介護記録
  • 診断書
  • 要介護認定資料
  • 所得証明
  • 関係者の証言

相続では、

「何を主張するか」だけではなく、「何を証拠として提出できるか」

が極めて重要です。


6 具体例|難病を抱える子に収益不動産を贈与したケース

例えば、

  • 相続人:長男B、二男C
  • 相続財産:預貯金3000万円+自宅3000万円
  • 生前贈与:Cへ2000万円相当の収益不動産

というケースを考えます。

Cは幼少期から難病を患っており、安定収入を得ることが困難でした。

この場合、

  • 生活保障目的
  • 将来の収入確保目的
  • 経済的援助の必要性

などから、

被相続人には黙示の持戻し免除意思があった

と認定される可能性があります。

その結果、2000万円の贈与を持ち戻さず、残り6000万円を2分の1ずつ分けるという結論になる可能性があります。


7 持戻し免除があっても「遺留分」は侵害できない

⑴ 遺留分とは

遺留分とは、兄弟姉妹以外の一定の相続人に保障された最低限の取り分です(民法1042条)。

被相続人が自由に財産処分をできるとしても、遺留分までは侵害できません。


⑵ 遺留分侵害額請求との関係

たとえ持戻し免除が認められても、

遺留分を侵害している場合

には、遺留分侵害額請求が可能です。

例えば、

  • 「全財産を長男に相続させる」
  • 「一人の子に極端に偏った生前贈与をする」

などの場合には、他の相続人から金銭請求を受ける可能性があります。

そのため、

  • 生前贈与
  • 遺言
  • 持戻し免除

を検討する際には、遺留分も含めた総合的な設計が重要になります。


8 相続トラブルを防ぐためのポイント

持戻し免除は、相続争いで頻繁に問題となります。

特に、

  • 生前贈与額が大きい
  • 不動産贈与がある
  • 介護・同居がある
  • 特定の子だけ援助されている
  • 事業承継が絡む

といったケースでは、遺産分割調停・審判に発展することも少なくありません。

そのため、

生前対策として重要なこと

  • 遺言書を作成する
  • 贈与目的を明確化する
  • 証拠を残す
  • 遺留分を考慮する
  • 税務面も確認する

ことが極めて重要です。


9 最後に|相続・遺言・生前贈与のご相談は結の杜総合法律事務所へ

持戻し免除は、

  • 遺産分割
  • 生前贈与
  • 遺留分
  • 相続税
  • 事業承継

などと密接に関係する非常に専門性の高い問題です。

実際には、

  • 「そもそも特別受益に当たるのか」
  • 「持戻し免除が認められるのか」
  • 「遺留分侵害になるのか」
  • 「税務上問題はないのか」

など、多角的な検討が必要になります。

結の杜総合法律事務所では、相続・遺産分割・遺言・生前贈与案件を多数取り扱っております。

また、税理士法人を併設しており、弁護士・税理士の両面から、

  • 法律
  • 税務
  • 相続税
  • 生前対策
  • 事業承継

まで総合的にサポートしております。

「生前贈与をしたいが後で争いにならないか不安」
「遺言を書きたい」
「兄弟間で遺産分割でもめている」
「持戻し免除を主張したい・争いたい」

という方は、お早めにご相談ください。

初回相談の段階で、見通しや必要資料について丁寧にご説明いたします。


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ご新規のお客様のご予約が取りづらい状況につきまして

2026-05-07

いつも当事務所をご愛顧いただき誠にありがとうございます。

現在、お陰様で大変多くのお客様から法律相談のご予約を頂戴しております。

五橋本店、東京支店いずれも、連日大変多くのお客様から相談予約希望のお電話を頂いており、現在、特に新規のお客様のご相談予約が取りづらい状況となっております。皆様には大変ご不便とご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。

皆様からの大変有り難い大きな課題と受け止め、一日でも早く状況を改善できるよう所員一同取り組んで参ります。

今後とも弁護士法人結の杜総合法律事務所をどうぞ宜しくお願い致します。

『令和8年5月の土曜相談日』のお知らせ

2026-04-16

弁護士法人結の杜総合法律事務所では、原則として毎月2回、土曜日も法律相談を受け付けております(完全予約制)。土曜相談をご希望の方は、直近の営業日までに、お電話またはお問い合わせフォームからお申し込みください【新規のお客様は初回1時間無料

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① 5月16日(土)(担当弁護士:三塚)

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コラム「【弁護士が解説】株式を相続したときの手続とは?非公開株式の名義変更・注意点をわかりやすく解説」

2026-04-10

1 はじめに|株式の相続でよくあるご相談

「父が亡くなり、遺産に株式が含まれていました。遺産分割が終わるまでに何をすればよいのでしょうか?」
「非公開株式の名義変更はどのように行うのでしょうか?」

このように、株式の相続手続(特に非公開株式)については、一般の不動産や預貯金と異なり、会社法特有のルールがあるため、戸惑われる方が多くいらっしゃいます。

本記事では、

  • 株式を相続した場合の基本ルール
  • 遺産分割前に必要な対応
  • 非公開株式の名義変更手続

について、弁護士がわかりやすく解説します。


2 遺産分割前の注意点|株式は「共有(準共有)」になる

相続人が複数いる場合、株式は遺産分割が完了するまでの間、相続人全員の準共有状態となります(民法264条)。

この状態では、以下の点に注意が必要です。

(1)議決権はそのまま行使できない

株式が共有状態の場合、誰か1人を「権利行使者」として指定し、会社に通知しなければ議決権を行使できません(会社法106条)。

👉 ポイント

  • 相続人全員で協議して1名を選定
  • 会社へ正式に通知する必要あり

(2)通知・催告の受領者も指定が必要

会社からの通知や催告の受領についても、代表者を1人指定する必要があります(会社法126条)。

(3)実務上のトラブル

  • 相続人間で意見対立 → 議決権が行使できない
  • 会社との連絡が滞る
  • 経営権争いに発展するケース

👉 非公開株式では特に重要(経営に直結)


3 通知方法|会社または株主名簿管理人へ

通知先は会社の体制によって異なります。

  • 株主名簿管理人あり → 管理人へ通知
  • なし → 会社へ直接通知

👉 実務ポイント

  • 内容証明郵便で通知しておくと証拠が残るため安心
  • 戸籍などは別送が必要

4 非公開株式と上場株式の違い

株式相続では、以下の違いが重要です。

区分 手続の特徴
上場株式 証券会社経由で手続
非公開株式 会社へ直接請求

本記事では、トラブルが多い非公開株式に焦点を当てます。

👉 なお、譲渡制限株式でも相続(一般承継)では会社の承認は不要です。


5 株式数の確認|残高証明書の取得

遺産分割を進める前に、株式数の正確な把握が必要です。

必要な手続

会社に対して

👉 株主名簿記載事項証明書(残高証明書)を請求

主な必要書類

  • 被相続人の戸籍(出生〜死亡まで)
  • 相続人の戸籍
  • 印鑑証明書

👉 実務ポイント

法定相続情報一覧図で代替できる場合あり


6 最重要手続|株主名簿の名義書換

株式を取得した相続人が権利を行使するためには、

👉 名義書換が必須です(会社法130条)

(1)基本的な流れ

  1. 遺産分割協議の成立
  2. 名義書換請求
  3. 株主名簿の変更

(2)主な提出書類

  • 名義書換請求書
  • 遺産分割協議書
  • 戸籍一式
  • 印鑑証明書

(3)注意点

  • 戸籍は「出生から死亡まで」必要
  • 相続人全員の関与が必要
  • 書類不備で手続が止まりやすい

7 信託銀行が関与する場合の手続

株主名簿管理人が信託銀行の場合、手続は以下のようになります。

主な提出書類

  • 相続による名義書換請求書
  • 株主票
  • 配当金振込指定書

👉 相続人が複数の場合、全員分の書類が必要


8 よくあるトラブルと対策

よくある問題

  • 相続人間で意見が対立
  • 株式評価でもめる
  • 経営権争いに発展

対策

  • 早期に専門家へ相談
  • 遺産分割前に方針整理
  • 税務も含めた一体対応

👉 特に非公開株式は「法律+税務」の複合問題です


9 まとめ|株式相続は早めの対応が重要

株式の相続では、

  • 遺産分割前 → 権利行使者の指定
  • 遺産分割後 → 名義書換
  • 常に → 戸籍・書類管理

が重要となります。

特に非公開株式は、

👉 会社経営・相続税・親族関係すべてに影響する重要財産です。


10 弁護士・税理士による一体サポート

結の杜総合法律事務所では、

弁護士と税理士が連携し、

  • 株式相続
  • 遺産分割
  • 相続税申告

までワンストップで対応しております。

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手続・費用・見通しを丁寧に説明

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  • 非公開株式の扱いが分からない
  • 相続人間で話がまとまらない
  • 相続税も含めて相談したい

このような方は、お気軽にご相談ください。

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『令和8年4月の土曜相談日』のお知らせ

2026-03-12

弁護士法人結の杜総合法律事務所では、原則として毎月2回、土曜日も法律相談を受け付けております(完全予約制)。土曜相談をご希望の方は、直近の営業日までに、お電話またはお問い合わせフォームからお申し込みください【新規のお客様は初回1時間無料

令和8年4月の相談日は次の通りです。

① 4月 4日(土)(担当弁護士:髙橋)

② 4月11日(土)(担当弁護士:三塚)

お時間については、ご予約時にご希望をお伺いして決めさせていただきます。

相談場所は、原則として五橋本店となります。

(なお、ご予約状況によってはご希望に添えない場合もございますので、予めご了承ください。)

また、当事務所では、直接面談形式の法律相談に加え、「zoom」アプリを利用したテレビ電話形式での法律相談も行っております。こちらもぜひご活用ください(詳しくはこちら)。

皆様のご予約をお待ちしております。

コラム「相続した空き家の管理・売却で注意すべきポイントとは?相続空き家問題・特定空き家・相続放棄などを弁護士が解説」

2026-03-06

【はじめに】

近年、「親が亡くなり実家が空き家になった」「相続した家の管理に困っている」といったご相談が増えています。

空き家は、適切に管理しない場合、

  • 倒壊や火災などの事故

  • 近隣トラブル

  • 固定資産税の増額

  • 行政からの指導や強制解体

などのリスクが生じることがあります。

また、相続人が複数いる場合には、共有関係・管理責任・相続登記・売却方法など、法律的に注意すべき点が多く存在します。

そこで本コラムでは、相続財産に空き家がある場合の管理方法・法的リスク・承継方法について、弁護士がわかりやすく解説します。


1 相続した空き家の管理方法

(1)空き家とは何か

「空家等」とは、居住その他の使用がなされていない状態が常態である建物およびその敷地をいいます(空家等対策の推進に関する特別措置法2条1項)。

一般的には、概ね1年間利用されていない状態が一つの目安とされています。

空き家の所有者又は管理者は、周辺環境に悪影響を与えないよう適切に管理する義務があります(同法5条)。


(2)相続人が複数いる場合の管理

被相続人が死亡した場合、空き家は相続財産となります。

相続人が複数いる場合、遺産分割が完了するまでの間は相続人全員の共有財産となります(民法898条)。

この場合の行為は次のように区分されます。

①保存行為(単独で可能)

各相続人は単独で行うことができます(民法252条)。



・空き家の簡易修繕

・庭木の剪定

・雑草除去

・固定資産税の支払い

・不法占拠者への明渡請求


②管理行為(持分の過半数で決定)



・空き家を誰が使用するかの決定

・軽微な改修


③変更・処分行為(相続人全員の同意)

・空き家の売却

・賃貸

・大規模修繕

・建物の解体


(3)空き家管理の重要性

空き家は人が住まない状態が続くと、急速に劣化します。

また

・放火

・窃盗

・不法侵入

などの犯罪リスクも高まります。

さらに、空き家の管理が不十分で第三者に損害が生じた場合、所有者は工作物責任(民法717条)を負う可能性があります。

そのため

・定期的な見回り

・清掃

・修繕

などを行う必要があります。

遠方に住んでいる場合は、空き家管理業者への委託も検討すべきでしょう。


2 「特定空き家」に指定されるリスク

空き家の中でも、次のような状態にあるものは「特定空家等」に指定される可能性があります。

・倒壊の危険

・衛生上有害

・著しく景観を損なう

・周辺生活環境に悪影響

(空家等対策特別措置法2条2項)

指定されると、自治体から

・助言

・指導

・勧告

・命令

が出されることがあります。

さらに改善されない場合には

・過料

・行政代執行(強制解体)

が行われる可能性があります。

解体費用は所有者負担となるため注意が必要です。

また勧告を受けると

固定資産税の住宅用地特例が解除される

可能性があり、固定資産税が最大6倍程度に増えるケースもあります。


3 空き家を相続放棄する場合の注意点

空き家の管理負担や費用を考えると、相続放棄を検討するケースもあります。

ただし注意が必要です。

相続放棄をした場合でも、放棄時に空き家を占有している場合には次の管理者へ引き渡すまで保存義務を負います(民法940条)。

つまり

・建物の最低限の管理

・損壊防止

などの義務が残ることがあります。


4 相続人の所在が不明な場合

【不在者財産管理人】

相続人の所在が分からない場合には、家庭裁判所に

不在者財産管理人の選任

を申し立てることができます(民法25条)。

管理人は

・空き家の管理

・裁判所の許可を得た売却

などを行うことができます。


5 相続人がいない場合

【相続財産清算人】

相続人全員が相続放棄した場合やそもそも相続人がいない場合には、家庭裁判所に

相続財産清算人の選任申立て

を行うことができます(民法952条)。

清算人は

・空き家の管理

・売却

・債務整理

などを行い、最終的には財産を国庫に帰属させます。


6 所有者不明建物管理制度

近年の民法改正により

・所有者不明建物管理制度

・管理不全建物管理制度

などが創設されました。

これにより

・所有者不明の空き家

・管理不全の空き家

について、裁判所が管理人を選任し、適切な管理や処分を行うことが可能となっています。


7 空き家の評価

空き家の評価は基本的には通常の不動産評価と同様です。

もっとも

・老朽化

・解体費用

・立地

などにより

実質的に価値がない

と評価される場合もあります。

そのため、相続人間で合意して評価を決めるケースも少なくありません。


8 空き家の相続登記(義務化)

相続により空き家を取得した場合、相続登記が必要です。

2024年4月から相続登記は義務化されています。

期限内に登記しない場合には

過料が科される可能性

があります。


9 空き家売却時の3000万円特別控除

相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たすと

譲渡所得から最大3000万円の特別控除

を受けることができます。

主な要件

・被相続人が居住していた家屋

・相続開始から3年以内の売却

・耐震基準を満たす(又は解体)

などです(租税特別措置法35条)。

適用期限は令和9年12月31日までです。


【まとめ】相続した空き家は早期対応が重要

相続した空き家は

・管理責任

・固定資産税

・近隣トラブル

・特定空き家指定

など、さまざまなリスクがあります。

そのため早期に

・売却

・解体

・賃貸

・相続放棄

などを検討することが重要です。


空き家相続・不動産相続のご相談は結の杜総合法律事務所へ

結の杜総合法律事務所では

・相続問題

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などのご相談を多数取り扱っています。

当事務所は弁護士法人と税理士法人を併設している東北でも数少ない事務所であり、弁護士と税理士が連携して

・相続手続

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まで一体的にサポートしております。

まずはお気軽にご相談ください。

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『令和8年3月の土曜相談日』のお知らせ

2026-02-18

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コラム「【仙台の弁護士が解説】遺言無効の訴えとは?手続・判例・遺留分との関係をわかりやすく解説」

2026-02-13

「この遺言書は本当に有効なのか?」

「認知症だった親の遺言を争うことはできるのか?」

「公正証書遺言でも無効になることがあるのか?」

相続の現場では、遺言の有効性をめぐる争い(遺言無効確認訴訟)が少なくありません。

本記事では、

  • 遺言が無効になるケース

  • 遺言無効確認の訴えの手続

  • 被告の選び方

  • 立証責任

  • 遺留分侵害額請求との関係

について、判例を踏まえて解説します。

仙台・宮城で相続問題にお悩みの方は、ぜひ参考になさってください。


1 遺言が無効になる場合とは?

(1)遺言は原則として尊重される

遺言は、遺言者の最終意思を尊重する制度です。

有効な遺言があれば、原則としてその内容どおりに遺産は承継されます。

しかし、一定の場合には遺言そのものが無効となります。


(2)方式違反による無効

遺言は「要式行為」です。

法律(民法960条以下)で定められた方式を守らなければなりません。

例えば、自筆証書遺言の場合、

  • 全文自書

  • 日付の自書

  • 氏名の自書

  • 押印

が必要です。

これらを欠く場合、遺言は無効となります。


(3)遺言能力の欠如(民法963条)

遺言作成時に遺言能力(事理弁識能力)がなければ、遺言は無効です。

典型例:

  • 重度の認知症

  • 意識障害

  • 精神疾患による判断能力の欠如

もっとも、「認知症=直ちに無効」ではありません。

診断書、カルテ、介護記録、作成経緯などを総合的に判断します。

実務上、最も争いが多いのがこの「遺言能力」の問題です。


(4)その他の無効原因

  • 公序良俗違反

  • 詐欺・強迫

  • 証人の欠格事由

  • 受遺者の先死亡

  • 民法総則による無効・取消事由


2 遺言無効確認の訴えとは?

遺言の有効性に争いがあり、話し合いで解決できない場合、

最終的には遺言無効確認の訴え(民事訴訟)を提起します。


(1)まずは調停から

いきなり訴訟ではなく、

  • 遺言無効確認調停

  • 遺産分割調停

から開始することもあります。

しかし、当事者の主張が鋭く対立している場合は、訴訟による解決が必要になります。


(2)誰が原告になれるか?

遺言の無効を主張する者が原告になります。

「すでに生前贈与を受けており、法定相続分がない場合でも訴えられるのか?」

この点について、最高裁(最判昭56年9月11日)は、確認の利益は遺言内容で判断すれば足りるとして、原告適格を認めています。

したがって、生前贈与を受けていても原告になることは可能です。


(3)誰を被告にするべきか?

実務上重要なポイントです。

原則:

  • 遺言により利益を受ける受遺者

が被告になります。

最高裁(最判昭56年9月11日)は、単なる相続分指定などの場合は固有必要的共同訴訟にはならない(共同相続人全員を被告とする必要はない)と判示しています。

もっとも、遺産確認を求める場合(最判平成元年3月28日)は、共同相続人全員を当事者とすべきとされています。

遺言内容により判断が分かれるため、専門的検討が不可欠です。


(4)遺言執行者を被告にできるか?

最高裁(最判昭31年9月18日)は、遺言執行者を被告として無効を争うことを認めています。

ただし、既に所有権移転登記がなされている場合は、受遺者を被告とすべきとされています(最判昭51年7月19日)。


(5)立証責任の分配

非常に重要なポイントです。

■ 遺言の方式遵守

→ 遺言が有効と主張する側が立証責任(最判昭62年10月8日)

■ 遺言能力の欠如など

→ 無効を主張する原告側が立証責任

遺言能力の立証では、

  • 医療記録

  • 介護記録

  • 証人尋問

  • 作成経緯

などを総合的に主張立証します。


3 遺言無効と遺留分侵害額請求の関係【最重要ポイント】

(1)必ず遺留分請求を並行して検討すべき理由

遺言無効確認訴訟は、長期化することが少なくありません。

しかし、遺留分侵害額請求には、「相続開始および侵害を知った時から1年」という短い消滅時効(民法1048条)があります。

訴訟中に時効が完成してしまうリスクがあるのです。

したがって、

✔ 遺言無効を争う

✔ 同時に遺留分侵害額請求の意思表示を行う

ことが極めて重要です。

実務では、内容証明郵便で通知するのが安全です。


(2)同一訴訟で予備的請求を入れるべきか?

理論上は可能ですが、実務上は推奨されません。

理由:

  • 争点が複雑化する

  • 訴訟が長期化する

  • 裁判所の審理が混乱する

通常は、

① 遺言無効訴訟

② 必要に応じて遺留分訴訟

と段階的に進める方が合理的です。


4 遺言無効でお悩みの方へ【仙台・宮城対応】

遺言無効の争いは、

  • 感情対立が激しい

  • 医療証拠の収集が重要

  • 税務との連動が不可欠

という特徴があります。

弁護士法人結の杜総合法律事務所では、

  • 相続・遺言紛争の豊富な実績

  • 税理士法人併設(東北地区で唯一の体制)

  • 弁護士・税理士が直接対応

により、法務・税務を一体でサポートしております。

✔ 遺言が無効かどうか知りたい

✔ 認知症の遺言を争いたい

✔ 公正証書遺言でも無効になるのか相談したい

✔ 遺留分請求も同時に検討したい

という方は、お早めにご相談ください。

初回相談で、

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